クールジャパンに追いつき始めた!アジア漫画の進歩が日本に匹敵する日

日本が『漫画』というメディアにおいて世界最高峰のクオリティを誇っているのは、過去に手塚治虫が存在したからだと言われています。

戦前の日本で、風呂屋の絵程度にしか扱われていなかった漫画を、『絵は映画を超え、ストーリーは小説を超えたものにする!』という信念を持って、生涯を漫画だけに捧げた手塚治虫。

彼が芸術としての漫画の下地を作り、そんな命がけで作られた作品に影響を受けた多くの若者達が、さらに自分の情熱を捧げた結果、日本の漫画は世界最高峰のクオリティを誇っています。

では、ずっと日本が『漫画』において1位なのか?

手塚治虫が日本の漫画文化を進歩させたことは間違いありません。

しかし、『MANGA』というメディアが世界に広まった今、海外の若きアーティストたちも、また新時代の『MANGA』に影響を受け、若き情熱を燃やしています。

漫画は日本だけのものではなく、今や世界の文化になりつつあるのです。日本ばかりが世界最高峰とは言っていられない時代になってくるでしょう。

今回は、日本の若者たちとまったく変わらぬ情熱を捧げてている、海外の若者の漫画作品について紹介いたします。

クオリティ激高! ベトナム漫画

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参照: http://comicola.com/

ベトナムというと日本人にはあまり馴染みがなく、ベトナム戦争などのイメージしかないかも知れませんが、現在のベトナムはもうすっかり平和であり、街中の本屋には翻訳された日本の漫画があふれています。

そして、そんな日本の漫画に影響され、「自分だって漫画を描きたい!!」と考えたベトナムの若者たち。

しかし、ベトナムには、そもそも漫画を持ち込める出版社が存在しません。

自分たちでお金を出しあい、同人誌のように発行する日々が続いていましたが、ついにベトナムに現れたウェブコミックcomicolaがこれまでの常識を変えました。

漫画を描いても、人に見せられずにはがゆい思いをしなくてもいい。

ネットで見て楽しんでもらえる。

人気が出れば、クラウドファンディングでお金を集め、本として出版できる。

これはベトナムの若者たちにとってまさに夢のような話であり、comicolaでは「こういうのがやりたかったんだ!!」という若きベトナム漫画家たちのほとばしった情熱に触れることが出来ます。

日本のジャンプ漫画に影響を受けている方が多いようで、絵柄もよく似ていますが、漫画の文化が発展していないとは思えないほどに上手い。彼らが漫画家になりたいと飢えに飢えていた現状がよくわかります。

はっきり言ってベトナム語なので、何を描いてあるのかまったくわからない状態なのですが、「描きたいんだよ!」という情熱が伝わってくるウェブコミックたち。素晴らしいクリエイターだと尊敬させられます。

もちろんベトナムは漫画文化が進んでいない分、アドバイスできる編集者などもいないため、完成された日本の漫画に比べると発展途上さを感じるところもありますが、将来的にはベトナム漫画と日本の漫画が並び合っていてもまったくおかしくないでしょう。

いずれは、ベトナムの漫画家が日本の漫画に感動させられ影響を受けたように、日本人がベトナムの漫画に影響させられるような日も来るのではないかと思っています。

中国の漫画家も規制の中戦っている

中国といいますと、日本ではマイナスのイメージを持っている方も多いかと思いますし、日本で震災が起こると大喜びしている中国人もおり、まゆをひそめるような出来事もあるのは事実です。

しかし人間というものはひとつの面からすべてを知ることはできませんし、中国にも日本人と同じような心を持ち、ぼくたちと同じような思いで物事を考えている人たちもたくさんいるわけです。

熊本地震の時にも、「加油(がんばって!)」とくまモンイラストで応援を寄せてくれた漫画家さんがおられ、中国・日本のメディアでも話題になりました。

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参照: 朝日新聞デジタル

そもそも中国共産党は表現に規制が多く、ゲーム販売ですらも厳しい規制があり、長らく中国メーカーのゲームしか販売できないという法律がありました(中国網絡出版服務管理規定、44号文書)。しかし中国メーカーにはプレステなど生産できないため、日本から個人輸入した日本のゲームを楽しんでいる若者が多かったのです。

2015年になってようやくゲームの自由販売が認められましたが、漫画に関する規制はいまだに強く、暴力シーンはいけない、セクシーなシーンはいけない、高校生以下の男女が手をつなぐことも禁止、空想の激しいものもだめと、描ける漫画、販売できる漫画が限られています。

ベトナムでも、教師に反抗するような漫画は出版できないそうですが、中国の厳しい規制はそれ以上です。クリエイターにとって、表現の異常な規制はおそらく最も嫌なものだと思います。もちろん日本の『進撃の巨人』や『DEATH NOTE』は中国では発禁扱いになっており、読むことは出来ない状態です。

しかしそんな中でも、若きクリエイターたちは日本と同じように規制の中でがんばっています。

中国で700万部の発行部数を誇るフルカラー週刊漫画雑誌、『知音漫客』では、日本と同じように漫画の中で才能を発揮している漫画家たちが見られますよ。

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参照: 公式ホームページ

こうして絵を見ていると、日本と同じ感性を持つ若者たちが活躍していると感じられてなりませんね。中国語はわかりませんが、『魔王!魔王!』というタイトルロゴ、日本人と同じジャンルの作品が好きだなぁ~と思わされます。

『知音漫客』に連載し、中国漫画家の中でもトップクラスである周洪滨さんは、小学2年生の時にお父さんにプレゼントしてもらった『ドラゴンボール』を見た時に世界が変わり、すりきれるほどに単行本を読み返しながら「漫画家になろう」と決意したそうです。

中国の漫画の内容は、ベトナム同様、日本にかなり近いですし、日本のウルトラジャンプでデビューした中国漫画家・夏達さんの絵なんかは、とてつもなく美しくて日本にもファンが多いですね。

誰も知らない~子不語~ 2 (ヤングジャンプコミックス)誰も知らない~子不語~ 3 (ヤングジャンプコミックス)

もはや漫画に国境などないとすら錯覚させられてしまいます。

夏達さんは女性漫画家ですが、同じく『ドラゴンボール』を見て「絵でメッセージを伝える方法があるとは!」と強烈な衝撃を受けたことが、漫画家になるきっかけになっているそうです。

日本の漫画がこれほど海を超えて人々の心を揺さぶっていること、本当に嬉しく感じますね。

台湾はほとんど日本だ!!

アジアの中で、日本に一番人気がある国といえば、やはり台湾です。

台湾は恐ろしいほど日本を愛してくれている国で、震災が起これば、日本よりも国土も小さく貨幣価値も低いにも関わらず、毎回考えられないほどの寄付や援助をしてくれる親日国。

これは第2次世界大戦の時、日本が苦労の末、台湾に学校などのインフラ整備を整え、人々の生活を豊かにしたことが大きく関係しています。

日本の技術者・八田與一などは、決して偉ぶらずに自らが危険な場所に踏み込み、何度も毒蛇にかまれ、死の危険もある熱病マラリアに3回もかかりながら、烏山頭ダムを建設することに成功しました。

これにより、台湾で使い物にならなかった荒れ地は、アジアでも屈指の穀倉地帯となって生まれ変わったのです。

今でも八田與一の命日には慰霊祭が行われるほどで、こうしたかつての日本の行いを、台湾の人々はずっと忘れずに憶えており、いまだに「これは恩返しだ」と日本に対して心遣ってくれているという背景があります。

第二次世界大戦の敗北で、日本は敗戦国となり、今も過去を世界中に謝罪してまわる国家となりましたが、台湾の大統領だけは、「そろそろ過去から脱却し、今のあなた達を肯定してください」とお母さんのようなセリフを投げかけてくれたという天使っぷり。

しかし、日本国は中華人民共和国(中国)を正式に国家として認めています。

中華人民共和国(中国)と中華民国(台湾)は対立しているため、デリケートな国家間の事情で、どちらかを国家として認めれば、どちらかは国家として認められないという状態です。

ですので、日本は台湾を国としては認めていません。

お母さんに対して何たる仕打ちと思われるかもしれませんが、中国が主張する「台湾は国ではなく、中国の一部である」という意見を尊重しているのです。

台湾は、国連にも加盟できないなど不遇をかこっていますが、少しずつ中国と歩み寄ろうとしています。いずれは、日本、中国、台湾、誰もが手を取り合う世の中が訪れてほしいものです…。

っておい、漫画の話全然してないぞ!!!

すいません、世界情勢の話となると、ついつい語ってしまって…。

そんな親日の台湾は、はっきり言ってなにひとつとして日本と変わりません。

台湾の人口は2,300万人と、東京都(1,300万人)の2倍もない国家であるにも関わらず、毎年の『漫画博覧会』という漫画イベントには60万人ものファンが集まっています。

さらに『Fancy Frontier』という日本のコミケそっくりのイベントまで行われ、徹夜待機組がいることなど、ほとんどなにも日本と変わらないじゃないかというような状態です。

『Fancy Frontier27』の宣伝ポスターはこちら。

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http://www.f-2.com.tw/

全然外国のもの見てる気がしない…

日本好きすぎて、日本人声優のトークショーを日本語で前面に押し出してるし…

公式ページには親日な台湾らしく、がんばって書いたであろう日本語特設ページまで儲けられています。誤字だらけなのが逆にかわいい。

ちなみに台湾は、ベトナムや中国などの「日本のドラゴンボールに影響を受けて…」などといったレベルはとっくの昔に通り越して萌えまで到達しており、日本のエロ同人誌文化も吸収、台湾の同人誌では日本漫画の女の子たちがあられもない姿になっています。

さらに台湾ではメイド喫茶などもいち早く取り入れ、台湾のオタク街にはメイド喫茶が乱立し、日本人の観光スポットにもなっているほどです。

……あのさ、台湾の人、なんかごめんね!

なんでももう真似しなくていいよ!!

ニホンジン、マチガイ、オオイ!!

ナンデモ真似スル、キケン!!!

特に日本でやってる、ソシャゲっていうやつは絶対真似したらだめだよ!!

これはもうほんと大変なんだから!!

何人の日本の若者が散っていったと思ってるの!?

もうそろそろ、台湾もやばいことになってしまうって…!

ぼくはもう知っている…

台湾で全面フルラッピングの痛電車『高捷少女』が運行していることを…

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参照: 高捷少女Facebook

YouTubeも見させていただきましたが、

君たち、もう元に戻れない可能性あるぞ!!!

これは時間の問題だぞ!!

そこは日本の真似しなくていいから!! もっと冷静な目で日本を見て!!

クール!! クールで!! クールジャパンてこのためにあった言葉だから!!

こんな台湾のことですから、すでに漫画文化も成熟し、日本にあるようなジャンルはすべてあるといった状態です。

女性作家のボーイズラブなどもありますし、観光地スポットではありとあらゆるものが擬人化され、ご当地萌えキャラが名物になっています。

日本が好きすぎる台湾…

いいんですかそんなとこ真似しちゃって!!

台湾は台湾の文化を大切にしてもらっていいんですよ!!

ちなみに台湾のカレー屋などでは、日本が好きすぎるあまり、日本の海軍カレーのみを提供しているお店もあります。

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公式Facebookより

ふおおおおお…… なんか… すごい…

こんなお店あるんだ… ここまで日本を好きでいてくれてるとは…

店内が営業中か準備中かは、ボードにある絵を見ればわかるようになっています…

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ってちょっとまって!! これなんか見たことある!!

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待って!! お店の中の雰囲気が思ってた日本海軍と違う!!

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カカロット、お前がナンバーワンだ。

おわび

管理人が台湾のあたりの記事を執筆中、のりにのってしまい、漫画など全然関係ない話題になってしまいました。

まだまだ紹介したい他国の漫画がございますので、続報としてあらためて紹介いたします。

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