この世界には信じられないような秘境が数多くありますが、『炎』といえばここしかないと思われるのが、トルクメニスタンにあるダルヴァザ村の『地獄の門』です。
永遠に消えない炎が、ずっと燃え続けている地球唯一の場所。
そんなものがこの世にあるのでしょうか?
永遠の炎とは、いったい何からできているのでしょうか?
今回は一度は行きたい秘境、地獄の門についてわかりやすくレポートいたします。
これが『地獄の門』
直径60メートル、深さ20メートルの大穴が延々と燃え続ける、これが『地獄の門』です。
YouTubeに動画もありますが、炎上のお手本というくらい燃え上がっています。
ちなみに40年間燃え続けており、この炎がいつ消えるのか誰にもわかりません。
なぜこんな場所が地球にあるのか? 地獄門とはいったいなんなのでしょうか?
地獄門を生んだトルクメニスタンの国事情について説明いたします。
トルクメニスタンはガス産出国
トルクメニスタンはカスピ海の近くにある、人口520万人程度の小さな国です。
東京の人口が1,300万人、福岡県で500万人ですから、とても小さい国家であることがわかりますね。
しかし国民の裕福さはそれなりのもので、GDPこそ日本より低いですが、教育、医療、電気・ガス・水道、すべてが無料。物価も安く、経済は非常に安定しています。
治安も非常によいのですが、おとなりの国はアフガニスタン。
よくそんな番長のとなりで優雅に昼ごはん食べていられるなと思いますが、トルクメニスタンは世界有数のガス産出国であり、ロシアから独立した今は、スイスなどと同じ『永世中立国』として国連から認められているのです。
すべての戦争にいっさい介入しない、自分の身は自分で守るという条件のもとに認められる永世中立国。だからこそ番長のとなりでものんびりしていられるわけですね。
また、トルクメニスタンの面積は日本の1.3倍程度の小さな国家であり、国土のほとんどが砂漠という住みづらそうな場所に見えますが、その天然ガス埋蔵量はなんと世界4位。
これまでにも、ナウルなど天然資源で国家を維持している国を紹介しましたが、トルクメニスタンもそれなりのものです。
他国にガスを売ることにより、とてつもない利益があり、トルクメニスタンの経済は潤っています。
これほど安定した国で、なぜ永遠の炎が燃えているのか? その謎について解説いたします。
ガスを掘りすぎて地面が崩れた=地獄門
見出しだけではなんのこっちゃわからないと思いますが、これが事実なのですから困ったものです。
事故の経緯について、わかりやすくLINE方式にまとめました。
1971年
こうして出来上がった地獄の門は、永遠に消えない炎が世界にも類を見ない場所として知られています。
ガスの埋蔵量がどれくらいのものかまったくわからないので、いつ消えるのか、どうなるのかも誰にもわかりません。
2010年には大統領が「そろそろ止めたら?」と指示するも、いまだ地獄の門を封鎖することはできていないのです。
観光の名所、地獄の門
しかし、地獄の門は世界中から人気があり、観光の名所としてトルクメニスタン最大の人気スポットになっています。
ちなみに日本からも、地獄の門観光ツアーが企画されていますよ。過去のツアーも興味深いです。
料金は40万円近くしますが、ゴールデンウイークあたりは残席わずかの人気ぶり。
地獄の門が生まれた経緯はすごいですが、まさしく世界にここしかない永遠の炎。
地獄の門の近くでテント泊までできるらしいので、今までの価値観や世界観を変えるにはもってこいの旅かもしれません。