もっと辛(から)しめられたい!
ぼくは自他共に認める激辛マニア。
うっかり自分の好みの辛さで料理を作ってしまった日には、妻から「こんな殺人的な辛さのもの作るな!」と怒られてしまうほど、辛さに強い舌を持っています。
世間一般に出ている程度の辛さでは到底足りない!
もっと辛(から)しめられたい!
もっともっと辛(から)しめて!
そんな激辛マニアも、家庭を持ってしまった今では、日常的に辛いものを食べることなんて不可能になってしまいました…
しかし、ここでロッテリアの新商品が、ぼくに対して光を差したのです…!
その名も同意書必須のデス辛バーガー。
辛すぎて辛すぎて、何が起こっても自己責任という同意書のもと繰り広げられる、辛さレベル無限大の世界。
無限大!?
これまで、辛さレベル10とかいう市販品を食べては、「これで10?全然甘くない?」と言ってきたぼくにとって、まさに辛さの桃源郷です。
この方ならぼくを辛(から)しめてくれるのでは!?
まだ見ぬ辛さの桃源郷目指して、ぼくはロッテリアへと旅立ちました!
デスソースの正体、ブートジョロキアとは
ここでまず、ロッテリアのデス辛バーガーに使われている、ブートジョロキアについて解説が必要でしょう。
ブートジョロキアとは、インドやバングラディッシュで作られている毒唐辛子とも言われる最凶の唐辛子であり、数年前までは世界で一番辛いとされていた唐辛子のひとつです。
辛さを示す数値をスコヴィル値というのですが、
ハバネロが10万スコヴィル、
世界一の催涙スプレーが18万スコヴィルであるのに対し、
ブートジョロキアが100万スコヴィル以上と、
ちょっとすごすぎてわけわからないことになってしまっています。
このデスソースをたっぷり塗ったハンバーガーをひとつ食べた男性が、突発性食道破裂で胃に2.5センチの穴が開いてしまったことまであるくらいです。
■情報ソース:超激辛唐辛子 ‟ブート・ジョロキア” を使った大食いコンテストに参加した男性 → 食道に2.5センチの穴が開いて3週間も病院暮らしに!! ロケットニュース
ちなみにブートジョロキアは、素手で触るだけで皮膚にかぶれや炎症を引き起こし、その汁の湯気を吸うだけで肺を痛ませるというほとんど危険物のような唐辛子。
インドではゴム手袋、マスク、ゴーグルを装着した上で収穫し、民家を荒らす象を撃退するため、すりつぶして柵に塗っているという恐ろしいエピソードを持っています。
ふぅん…象を撃退するために…
YOUは何しに日本へ?
この日本にあなたの活躍する場所はないですよ!
いや…
たったひとつだけあった…
ぼくに食べられるためですね…
※ぼくの自己イメージ、首長竜
まぁ、どうしてもって言うなら?
どうしてもって言うなら相手してやらんでもないですよ。
ほんとぼくね…辛さに強すぎるんですよね…
10万スコヴィルのハバネロ程度なら、スナック感覚でいけてしまうタイプですから…
相手100万?
よござんす。
辛さの恐竜王、ぼくが日本人最高の辛さに耐えきる姿を見せて差し上げますよ。
ここに本当の辛(から)しめがあるのかも知れません…!
いざ来たれ!! デス辛バーガーよ…!!
ロッテリアで同意書にサイン!
さて辛さの恐竜王であるわたくし、ロッテリアに行って「何が起こっても自己責任です」という同意書にサインしてまいりました。
どんなに重篤な症状を引き起こしても知りません、ソースの量を決めるのもお客様です、という念には念を入れている同意書。
おいおい、ロッテリアさん…
もしかしてビビッちゃってる系ですかい?
あっとすいません、つい壁から顔出してしまいました。
この恐竜王、ちょっとやそっとの辛さには動じない、絶対の自信がありますもんで…。
そっちも本気なら、こっちも本気でいきますよ?
それが辛さという聖域に対する礼儀ってもんですから…
店員さんに「好きなだけかけていいですよ」と言われたソース、「大体ひと振りくらいの方が多いです」と忠告されていたのですが、
真っ赤っ赤のびしゃびしゃになるくらいかけました。
タバスコなんてドリンク感覚でいけてしまうぼくですからね。
これくらいかけてようやく互角というもんでしょう。
さて…いよいよ…
いきますかねぇ…
小さきものよ…
いざ…!
デスバーガー実食…!!
!?
辛っれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!
辛いなんてもんじゃない!!!
経験したことのない種類の辛さ!!
生まれて初めて…ぼくが…これ…『辛くて食べられない』!!!
辛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!
あ、あ、あ、あ………
あ、ああ…
ウワーーーーーーーーッ!
辛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!
ウワーーーーーーーーーーーーーーーッ!!
ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!
初めての敗北…!!
激辛マニア、はじめて辛しめられました…!!!
こんなに辛いもん、生まれて初めて食べた!!
結論・100万スコヴィル以上はさすがに辛い
これまで、数十万スコヴィルの唐辛子相手に恐竜王を名乗ってきたぼくでしたが、100万以上は別世界でした。
具体的には、舌やのどが焼けるように痛くなり、体全体が食べるのを拒否したというくらいにすさまじい辛さです。
ちゃんと完食しましたが、思い出すだけで体の調子がおかしくなるような状態。
みなさんがチャレンジする時も、ぼくのようにびしゃびしゃになるまでかけず、ひと振りくらいにしておくことをおすすめします!
人間にとって快適な辛さは数十万スコヴィルだということが明らかになりました。
具体的にはハバネロから催涙スプレーまでがその範囲です!
激辛マニアのみなさん、ハバネロくらいで抑えておきましょう!
催涙スプレーを食らったほうがまだましという、信じられない唐辛子でした! そんなもん作るなよ!(笑)
おまけ 食べてみたい香辛料
あんだけ辛い思いしたというのに、まだまだ食べてみたい辛いものが山ほどあります。
一番魅力的なのが、Blair’s 16 Millionという商品。
唐辛子の辛さはカプサイシンという物質によって引き起こされるのですが、このカプサイシンを結晶のまま取り出したのがこの商品。これのどこが調味料なの。
日本では発売されておらず、海外のブログでは、触れると危険なためピンセットで結晶をつかんでいる様子がレポートされていました。
なんでこんなん食べようと思ったんですかね。
このひとかけらをスープに入れただけでスープが劇薬のようになってしまい、「妻に食べさせたところ離婚を言い出された」と語っているブログ主。
心ある紳士な辛シメリストなら、辛しめに妻をつきあわせず、ひとりで味わうマナーが必要です。
こんなん食べたくないですよ… という思いとともに、でもちょっとだけ…と思ってしまうぼくがいる! 辛さの世界はまだまだ奥が深い!
この辛しめコーナーは、性懲りもなくまだまだ続きます!