カブトムシのケースの白い虫は何?ダニ退治の奥義に迫る

カブトムシケースの中にいる白い虫。

入れたおぼえがないのに、なぜ入っているの?

この虫はいったいなんなの? どうしたらとりのぞけるの?

今回は、カブトムシを飼いはじめたばかりの方がカ最もおびえる、『謎の白い虫』ダニ退治についてご紹介します!

謎の白い虫は、ダニだった

カブトムシケースの中に、いつの間にかどこからか湧いている白い虫、それは腐葉土を食べるダニです。

そもそも、カブトムシが好んで食べる発酵した腐葉土は、ダニにとっても大好物。

実は自然界はダニで満ちており、カブトムシを育てるための快適な環境を作ろうとすればするほど、ダニが生まれることからは避けられないことです。

このダニのせいで、我が家でも、奥さんから「カブトムシは飼っていいって言ったけど、こういうのは飼っていいとは言ってない」と言われ、せっかくのカブトムシ飼育も風前の灯火です。

ダニは退治できるものなのか?

そもそも、ダニはどこからきたのか?

まず、ダニが発生するメカニズムについても説明したいと思います。

ダニ発生のメカニズム

●カブトムシの体にくっついていた

外国産のカブトムシに多いケースですが、野生のものを捕獲すると、最初から体にダニがくっついており、飼育ケースの中で繁殖するという場合がよくあります。

●土の中に最初からいた

市販の腐葉土などを購入しても、その中に最初からいるというケースもあります。ダニは腐葉土が好物なのでいたしかたないことです。

●朽木の中にいた

ゼリーを入れる木や止まりなど、朽木の中にいる場合もあります。これもまたダニの好物なのでいたしかたないことですが、好物多すぎ!

確実な退治方法とは?

●腐葉土の中にいる場合

地味な方法ですが、腐葉土は大きなゴミ袋などに入れて、ベランダで日干しにしてしまいましょう。

この時、ダニは布団の中にいるものと同じく、太陽光から逃れようと中に中に入りますから、大きなゴミ袋の中に腐葉土を広げ、平らに慣らして全体に太陽光を当てることです。

まずカブトムシを飼育する前に、腐葉土からダニを退治することを習慣づけましょう。

●カブトムシに付いている場合

ダニがカブトムシに付いている場合は、筆などできれいにダニを掃除し、ダニのいない新しいケースにうつしてやれば、一旦はダニから逃れられるはずです。それでも発生した場合は、カブトムシをきれいにする、きれいなケースに入れるを何度も繰り返しましょう。

●餌用・止まり木用の朽木にいる場合

餌用・止まり木用の朽木の中にいるタイプも、日干しで駆除できますが、大きな朽木の場合は中に隠れてしまい、退治しきれないようなこともあります。

そんな場合、電子レンジに入れて過熱するという大技が使えます。ビニール袋に入れて電子レンジで1000wで5分加熱すると、どんなダニでも死滅するというデータがありますので、朽木の中にいるダニもすべて死滅させることができます。

しかし、ダニが完全に死滅するからといって、腐葉土のダニも死滅させようとレンジに入れるようなことはしてはいけません。

なぜなら、腐葉土の中にはダニ以外にも有益なバクテリアが生きており、加熱するとバクテリアまで死滅してしまうからです。こうなるとなんの価値もないただの土になってしまい、カブトムシが散乱する環境が作れなくなってしまいます。

また、クワガタムシが産卵するための朽木などにも使わないほうがいいでしょう。

ダニの防止策は?

ダニは自然界の中でも必要な生き物ですので、どれだけ防止していてもどこからか湧いてきます。

しかし、上記の方法をこまめに行えば、ほぼ姿を見なくなるか、数が激減するでしょう。歩がやはカブトムシを飼育していますがダニはほとんどいません。

それでも困っている方や、手軽に退治したい方のために、ダニ退治グッズもご紹介します。

まずはダニピタクリーン。

ダニが嫌うというゼオライトを使っています。ぼくも購入して使ってみたところ、飼育ケースによっては激減しました。さきほど紹介した方法がめんどくさい方にとってはいいかも知れませんが、激減したケースもあれば、少ししか減らなかったケースもあります。

これは何らかの環境によるものだと思いますが、効いたり効かなかったりすることも念に置きながら、補助的に使用するといいと思います。

また、そもそも、ダニが生まれない環境を作るという方法もあります。

ダニは腐葉土を食べますが、腐葉土がなければ存在することはできなくなっているのです。

こうした、腐葉土とは違う土を入れてあげることで、そもそもダニはいなくなりますし、カブトムシにダニがついていても、すべて必ず死滅します。

ダニに困っている場合は、こういう環境で育てることもひとつの方法です。

ただし、腐葉土ではありませんから、メスは卵を産めなくなります。

ぼくは、オスとメスを一緒にしてはいけない外国産のカブトムシの場合のみ、オスは防ダニマット、メスは腐葉土の中で育てることで使い分けをしています。

子どもが見たがるのはほとんどオスですから、ダニがまったくいなくなって快適な飼育ができますよ。

メスの腐葉土などにはゼオライトを入れたりして、ダニも少なめに保つことができています。

そもそもダニは危険なのか

そもそも、ダニが湧いて人間は不快ですが、カブトムシは平気なのでしょうか?

よく見る小さい白いダニは、カブトムシが元気ならばほとんど影響はなく、害が少ないダニでもあります。そもそも自然界では仲良く共存しているので、カブトムシに与える害はほぼないと言えるでしょう。

ただし、オレンジ色の大きなダニや、線虫と呼ばれる糸のような虫には要注意。卵を食い荒らしたり、成虫を弱らせることもありますので、率先して退治していきましょう。

場合によっては、土ごと、ケースごと取り替えてしまっても良いかもしれません。

最初は不気味でしかたないと思いますが、カブトムシ飼育に慣れれば慣れるほど、だんだんたいしたことなくなってきますし、数も上手に減らしていくことができると思います。

ちなみにカブトムシの幼虫は『森の掃除屋』とも呼ばれ、多くの生き物が生きるために欠かせない存在です。

森の中で腐った葉っぱなどは、そのままでは誰にとっても栄養にはなりません。しかし、これらをカブトムシやミミズ、ダニたちが食べることで分解されていき、さらにバクテリアなどによってもっと細かく分解され、それがまた植物を育てていくのです。

ずっと幼虫のままでいてもいいくらいなのですが、そのままでは子孫を残せません。そこで、10ヶ月間幼虫として過ごした後、1~2ヶ月ほどの期間成虫になり、短い間で子孫を残すために生きるのです。

全世界にカブトムシが生活しているのは、その森の土をきれいにしているという重要な役割があるからです。ぜひ子どもにも知っておいてほしい知識ではあります。

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