食後や休憩に欠かせないアイテム、コーヒー。
フレッシュやガムシロップで楽しまれる方が多いと思いますが、何ヶ月も常温で保管できるミルク、コーヒーフレッシュとは一体何なのでしょう?
また、アイスコーヒーなどについている、ガムシロップはなにからできているのでしょうか?実は、砂糖ではありませんでした。
今回は、フレッシュやガムシロップ、ひいては食生活において大事なキーワードになる『知られざるもの』について記事にしてみました。
コーヒータイムに迫り来る、フレッシュの魔の手
常温で保管しても何ヶ月も腐らないミルク、コーヒーフレッシュとは、一体どうなっているのでしょうか?
こうしてみますと、ミルクでありながら、何ヶ月も腐らず保管できるというのはおかしな気がします。
常温であれば、ミルクの消費期限なんてせいぜい1日。
ではなぜ、コーヒーフレッシュは何ヶ月も保管可能なのか?
原材料を調べてみると、驚くべき事実が判明しました。
コーヒーフレッシュにミルクや生クリームは使われていない。材料は、油と、水と、添加物。
なんと、コーヒーフレッシュに使われているのは、油と水と添加物。
油と水を乳化剤で混ぜ、白く濁らせ、増粘多糖類でとろみづけ。カラメル色素とミルクの香料でミルクっぽく見せ、pH調整剤で日持ちさせているミルク風の油だったのです。
ここまで見ているだけで相当に体にはよくなさそうです。
果たしてこれらの添加物が体にどう作用するのか?調べてみました。
洗剤にも使われている乳化剤
油と水は分離するので、それを混ぜるために使われている乳化剤。実はこの乳化剤は、洗剤などにも界面活性剤という名前で使われていますが、人間の体に悪影響があると言われています。
- 乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル) …発がん性が指摘され、肝臓に悪影響。胎児の染色体異常を引き起こす原因物質であり、妊娠中に摂取してはいけない。ショ糖という名前でも、砂糖とはまったく性質が異なる。
コーヒーフレッシュを使うと、これら乳化剤などの添加物を摂取することになります。
また、現在問題視されているトランス脂肪酸の塊でもあるため、なるべくなら利用したくないところです。
しかし、なぜ、コーヒーフレッシュはこのような物質で作られているのでしょうか?ミルク関連の製品ではダメだったのでしょうか?
安く作れて、長持ちし、よく売れる
当然ながら、乳製品でフレッシュを作ると長持ちしません。
しかし、水と油と添加物であれば、安く作れる上に長持ちし、外食産業に飛ぶように売れるそうです。そんな理由から、コーヒーフレッシュはミルクを使わずに作られているのです。
しかし、これほど体に悪いコーヒーフレッシュでありながら、コーヒーに入れたら飲みやすくなったという経験がよくあります。
それは一体なぜなのでしょうか?
安いコーヒーは、フレッシュとよく合う
安くて質の悪いコーヒーには、増量剤としてリン酸塩が使われており、そもそもあまり美味しくないという特徴があります。
しかし、こういうコーヒーは、フレッシュとよく合うのです。
ですから安いお店では、質の悪いコーヒーとフレッシュを出されることが良くあります。
健康のためには、いいコーヒーを何も入れずに飲んだほうがいいと言えるでしょう。
やはり、安いものには安いだけの理由があるのです。
ガムシロップだけならOK?
コーヒーにフレッシュを入れず、ガムシロップならいいのか…と思ってしまいますが、ガムシロップは高果糖コーンシロップでできています。
高果糖コーンシロップという名前だけですとよく分かりませんが、『コーン』の部分が体に悪くなさそうにも見えます。
しかし、高果糖コーンシロップこそ、とんでもない秘密が隠されていたのです。
アメリカではすでに使用禁止運動が起きている人工甘味料
コーラなどの炭酸にも含まれている、天然甘味料。
『異性化糖』、『ぶどう糖果糖液糖』、『果糖ぶどう糖液糖』…
これらは、名称は違えどもすべて同じ『高果糖コーンシロップ』であり、
- 砂糖の7割の経費で作れる
- それなのに砂糖よりも甘い
という夢のような天然甘味料。
しかし、アメリカでは、肥満や生活習慣病の原因であると、使用禁止運動が起きているほどのシロモノだったのです。
「なんでそんな良くないものを作ったの?」という疑問が湧いてきますが、そこには大きな事情がありました。
アメリカで砂糖が足りない時に、代用として使われた日本の技術
1970年代のアメリカでは、キューバ革命によってキューバから輸入していた砂糖が不足するという状況が起きました。
その時、日本が開発したとうもろこしを原料とする『高果糖コーンシロップ』がアメリカで導入され、「便利で安くて甘い」と、莫大な助成金が導入され、大量生産が始まったのです。
最近では、とうもろこしが遺伝子組み換えで安く作れることもあり、ますます工業的には人気のある糖分なのです。
そして、『高果糖コーンシロップ』がアメリカでのありとあらゆる食生活に浸透し、長い時間が過ぎた時、人々は「肥満、糖尿病、生活習慣病の増加に、『高果糖コーンシロップ』が密接に関わっている」と気づくのです。
なぜ太る?
『高果糖コーンシロップ』は、種類で言うと『果糖』にあたります。しかし、人工的に作られた『異性化糖』なのです。ここで、砂糖や果糖について説明します。
果糖
- 果物や野菜に含まれるもの
- 食物繊維やビタミン豊富。食べ過ぎると太る
- 安い
砂糖
- さとうきびなどから作るもの
- すぐエネルギーになるので太りやすい
- やや高い
異性化糖
- 液体なのでどんな食べ物にも使いやすい
- すぐに太ってしまう、血圧がすぐ上がる
- めちゃくちゃ安い
これだけ見てみると分かりますが、異性化糖は工業的にとてつもなく使いやすい糖分なのです。
しかし、異性化糖には食物繊維なども含まれていないため、果糖のようにゆっくり吸収されません。
そして、食べても食べても満腹感を得にくいのです。いくらでも摂り続けてしまいます。これが、あっというまに糖尿病や生活習慣病を引き起こす原因でもあります。
アメリカで使用禁止運動が行われる理由は、ありとあらゆる製品にこの異性化糖が使われているからです。
どうやって生活したらいいの?
異性化糖はすでに我々の食生活に完全に入り込んでいます。
では、どうやって食生活に気をつければいいのか?
コーラ飲んでアウトなら、ペプシコーラのペプシマンはとっくの昔にアウトじゃないかとか、コーヒーフレッシュやガムシロップもなければティータイムを楽しめない!という声もあると思います。
これに関する専門家の意見としては、次のようなものがありました。
コーヒーに関して…
- よいコーヒーを、素材そのままの味で楽しむこと。フレッシュには普通の牛乳を入れる。ガムシロップより普通の砂糖で味わうこと
食生活に関して…
- 自然の食材を使って健康的に食生活を送ること
こうしてみると、何の変哲もないただの正論であり、この結論が出るまでにこの記事で2900字必要だったと考えると、めっちゃ回り道な気もしますが、やはりいつの時代も食生活の結論はこうなるべきものなのだと思います。
とはいえ、今や現代の生活において、添加物を取らない生活はほぼ不可能。
それならば、ペットボトル飲料などの『大量に摂取しそうなもの』を控えたり、キッチンで使う食材に少し気をつけるなどして、家族や自分の体を少しずついい方向に向けていきたいものですね。