なぜ北朝鮮はわがままし放題なのか。リアルジャイアンが生まれた理由とは

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日頃、ニュースを騒がせている北朝鮮。

日本のとなりにありながら、考えられないような独裁政治を行い、人々を苦しめ、更に日本海に「実験です」と言いながら脅しのミサイルまで発射してくるとんでもなさ。

なぜこんな国が生まれたのでしょうか?

また、こんな国なのになぜまだ滅びていないのでしょうか?

今回は北朝鮮の「なぜ?」について、難しい話は一切抜きでわかりやすく解説します。

北朝鮮はなぜ生まれたのか

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もともと、北朝鮮という国が昔からあったわけではありません。

朝鮮という国をかつては日本軍が占領していました。

しかし、日本は戦争で負けてしまい、占領していたすべての土地から引き下がることになります。

ここで、アメリカと激しくいがみ合っているソ連が、

「誰もいらないんだったら、ここもらっていい? 先に取ったもん勝ちでいい?」

と朝鮮を自分のものにしようとします。

もちろんアメリカも黙っておらず、

「いやいや! それはないだろ! その朝鮮半島、うちとソ連で半分に分けようじゃん!」

と言い出し、朝鮮半島は北と南にわけられることになりました。

こうして朝鮮人の言い分は何も認めないまま、強いもん同士で強引に国をふたつに分けた結果、

■北側にはソ連主導の『北朝鮮』

■南側にはアメリカ主導の『韓国』

が生まれることになります。

ちなみに、朝鮮半島を半分に分割すると、ちょうど北緯38度のところできれいに分けられることがわかり、ここを国境にしようと定められました。

北朝鮮はこんな理由によって生まれた、できて100年も経たない、非常に新しい国家です。

あやつり人形が欲しい!そうだ、キムにしようと1位指名

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当然ですが、アメリカもソ連も、自分たちなりの思惑があります。

ソ連は、北朝鮮が自分の言いなりに動いてくれる存在であってほしいので、北朝鮮の一番えらい人は、一番ソ連の言うことを聞きそうな人にやってもらわないと困るわけです。

こうして選ばれたのが、金日成(キムイルソン)。

朝鮮と日本が戦っていた時、ソ連まで逃げてきて、なんやかんやでソ連軍の大尉になった男。

「こいつなら操りやすいだろう」ということで北朝鮮の主席となったのです。

実際、金日成に政治的手腕があったわけではなく、当時の年齢もたったの33歳。完全なる操り人形としてスカウトされたことがわかります。まさにミスター・マリオネット。

その後、朝鮮半島を分割していたアメリカとソ連が、「そろそろ帰ろうかな」と軍隊を引き上げたため、よそから来て勝手なことをしていた連中がいなくなります。

これで、元通り朝鮮が仲良くなれる時がきました。

住んでいた土地が北か南かというだけで、勝手に『北朝鮮』と『韓国』に分割させられたけど、もともとはひとつの民族。

北朝鮮も韓国も、また仲良く元に戻れるはず…

しかし、ことはそう簡単にはいかなかったのです。

中国はそのころ、武力で中国をひとつにするという中国統一を成功させ、金日成はこれに強い影響を受けました。

「よし! うちも軍事力で朝鮮をひとつにしよう! ひとつにするといっても元に戻すということではなく、ぜんぶ北朝鮮にするという意味で!!」

韓国は韓国で、当時武闘派がトップに君臨していたため、もはや引き返すことのできない戦いが始まってしまいます。

これが悲劇の朝鮮戦争です。

日本に例えるなら、アメリカとソ連に『関東日本』と『関西日本』に分けられて占領され、占領が終わったら、「関東許さん!!」「関西倒す!!」といつのまにか日本人同士で憎みあって戦争をし始めたようなものです。

これがおとなりの国で60年ほど前に起こった出来事です。

この時、韓国の軍事力はたいしたことなかったので、北朝鮮としては「いける!!」と考えての戦争だったと思いますが、なんと韓国の背後からアメリカ軍が登場。

「うちの韓国さんになに攻撃しとるんじゃい!?」

と集中砲火を受け、壊滅寸前にまで追い込まれますが、中国が助けてくれたことにより、ぎりぎりで息を吹き返し、休戦状態となります。

そして現代までその状態が続いているのです。

北朝鮮がなんやかんやと韓国を攻撃するふりをしたり、アメリカに敵対行動を取ったり、アメリカの忠実な部下である日本に対して威嚇したりする、すべての理由はここにあります。

朝鮮戦争は、静かな熱をいまもずっと持ち続けているのです。

なぜあやつり人形が今も天下を取っているのか

これまでの出来事から、金日成が政治能力のない人間だということがわかっていただけたかと思います。

では、金日成を止めようとした人はいなかったのか?

また、なぜ今も、金一族が治める最悪の独裁国家として北朝鮮は成立しているのか?

もともと北朝鮮は独裁国家ではなく、金日成以外にも有力な人物がたくさんいました。

しかし金日成は、アメリカ軍にぼこぼこにされて滅ぼされかけた戦争の責任を、「あいつが悪いんじゃない?」「そういえばあいつも悪いかも!」「あいつも悪かった!!」とすべて周りの人間のせいにし、次々と処刑した結果、金日成しか権力のある人物はいない状態になったのです。

この結果生まれたのが、現在の独裁国家・北朝鮮です。

こうして、同じくアメリカ嫌いだったソ連・中国と手を組み、3人で固まって強大なアメリカ連合軍に敵対します。

3人集まればアメリカ軍もそうそう手を出せないだろうと思っていたら、突然ソ連が「やっぱやばい」とビビり、「アメリカと表立ってケンカするのはやめようかな?」と言い出します。

そもそも、これだけ大規模な連合軍同士で戦えば、核戦争になってしまうのは必然。アメリカとの核戦争にまきこまれれば、勝っても負けても致命的なダメージを受けてしまうことは間違いありません。

いい感じに、ケンカせず表面上は仲良くするポジションを取ろうと考えたソ連に対し、中国は怒り爆発、ソ連なんぞとやってられるかとケンカ状態になります。

3人で固まってアメリカに挑むはずが、いきなり2人の内部分裂。

北朝鮮は、ソ連と同じく『いい感じ』の路線に進むのか、中国のように絶対戦い続ける路線に進むのか。

どちらの味方をしても、どちらかとは離れることになるので、北朝鮮は「おれもおれの方法でいきます」と妙な方向に進み、主体(チュチェ)思想なるものを掲げ始めるのです。

悪名高きチュチェ思想。

チュチェという名前は可愛らしいイメージですが、チュチェとは金日成のことで、思想の本質は次のようなものです。

「正しいことを教えないと、すぐダメになるよね、人間なんていうものは。

人間ってそんなもんだから。正しいことを教えないとすぐダメになる。

じゃあ正しいことって一体何?

なにが正しいかって?

正しいこと教えてあげようか?

正しいのはおれだよ!!

おれが全部正しいんだよ!!

おれの言うことをすべて聞けば、お前は良くなるんだよ!!

まさか聞かないっていうんじゃないだろうな!?」

この金日成を完全なる中心とした北朝鮮のチュチェ思想が、どのような悲劇を呼ぶか、みなさんもニュースなどでよくご存知だと思います。

またこの後、中国とソ連が「やっぱり韓国とも仲良くしとこう~っと」と国交を結んでしまい、いつのまにか韓国・アメリカと戦っているのは自分ひとりになってしまった北朝鮮。

もしも日本人がこのような状況になれば、日本人体質で「じゃあおれも仲良くしようかな…」となってしまいそうですが、北朝鮮はそうはいかないのです。

もう、後にはひけなくなっているからです。

自分ひとりでもなんとかできる方法があった!

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中国、ソ連と一緒にアメリカと戦っていくつもりが、いつのまにか孤立していた北朝鮮。

たったひとりで戦っていくには、軍事力も経済力も、なにもかもなさすぎです。

これをひっくり返すにはどうしたらいいのか?

ここでついに、北朝鮮は人類の禁断の遺産、核開発に手を出します。

お金のない北朝鮮では、核兵器を載せるための戦闘機や、パイロットを育成するだけの費用もままなりません。

これを解決するために、ロケットに載せて自由爆撃するという方法を思いつき、安価で行えるロケット開発に着手します。

それ以後、なにか他の国とトラブルがあるたびに、ロケットやら核やらをちらつかせる、小学生レベルの駄々っ子行為をするようになりました。

これこそ北朝鮮が、ひとりで戦い続けられる最後の切り札でもあります。

また、ロケット開発によって、『ロケット技術』というものも北朝鮮は手にしました。

ただ駄々っ子に使うだけではなく、イランやパキスタンの軍人を呼び、ロケット技術を売り込むことでお金を得ることにも成功しています。

このように、核とロケットは北朝鮮にとって最後の切り札であると同時に、収入源のひとつでもあるのです。だから今後もやめることはありません。

そして逆にその理由から、北朝鮮のロケットがどこかに当たるようなこともありません。

むしろ、ロケットを発射して日本などにあたった場合、完全にアメリカと戦争になってしまうので、当たると困るのは北朝鮮も同じなのです。

ですからロケット発射の際には、「絶対に日本には当てるなよ!! しかし脅しに見えるような角度でいい感じに出せよ!」「飛ばし過ぎるなよ!!」と慎重に慎重を重ねて発射しているのは間違いないでしょう。

こうしてハッタリロケットを飛ばしながら、北朝鮮はこうアピールしています。

「どう? わかった? おれが怖いってわかった?

今のちゃんと見てくれてた? あのロケット。さっき飛ばしたやつ。

そうそう、いいとこ飛んだよね! 怖いよね~あんなのが当たったら!

特にアメリカ、見てくれてた? 怖くない? こんなことしてるんだよ!

こうなったらうちを雑に扱うわけにはいかないんじゃない?

うちと交渉せざるを得ないよね~。アメリカがそうしたいなら、そうしてやってもいいけど…

いや~ほんと怖いよね~うちの軍隊は!!」

この超絶ウザキャラに対し、アメリカは「別になんにも怖くない、てゆーかウチとやるの? やらないの? はっきり決めたら?」と好戦的な態度を崩さず、まるで北朝鮮の思うようにならないので、北朝鮮は行き詰まっているわけです。

ぎりぎり生かす作戦

かつての仲間であった中国やソ連(現ロシア)は、だんだんと北朝鮮がいやになってきているところもあり、ミニミニ経済制裁などを行ったりもしています。

しかしこの経済制裁、アメリカなどがやる、生きるか死ぬかレベルの経済制裁とは違い、ほんのちょっとお財布にダメージを受ける程度のミニミニ規模の経済制裁。

なぜ、ここにきてミニミニ経済制裁しかやろうとしないのでしょうか。

本当に北朝鮮が嫌なら、まずは隣の国である中国やロシアから、はっきりノーといえばいいのではないでしょうか?

しかし中国もロシアも、もはや独裁国家となった北朝鮮とは距離を置きたいはずなのに、これまでずっと支援を続けてきたり、はっきりと敵対しない状況を維持し続けています。

それは、『ぎりぎりで生きていてもらわないと困る』からです。

もしも北朝鮮が滅びると、朝鮮半島は韓国のものになりますが、韓国のバックにはアメリカ軍がおり、現在も韓国にはアメリカ軍が駐留しています。

北朝鮮が滅びて韓国になってしまうと、中国やロシアにとっては、いきなり目の前にアメリカ軍が来るという事態になり、これが何よりも恐ろしいのです。

これまでは海をへだてた遥か遠くにアメリカがおり、なんやかんや言っても正面切って向き合っていなかったわけですが、国境を越えたらすぐアメリカという事態だけは絶対に避けなければなりません。

おばかな北朝鮮であっても、アメリカ軍よりはましですし、ぎりぎり生かすくらいの状態にしておけば、特に怖くもなんともない。

ですから、北朝鮮に対してふわふわとした対応ばかりするようになり、崩壊寸前の国家でありながら、崩壊だけはしないように周囲から保護されているわけです。

このぎりぎり生かす作戦によって最も被害にあっているのは、やはり北朝鮮にいる罪なき人々でしょう。

ゆがんだ戦争と政治のしわ寄せのすべてを、彼らが背負うことで収まっていますが、人道においては許されざることです。

第二次世界大戦が残したゆがみは、まだこの世界にさまざまな形で残っていますが、人間はいつしか、協力してそれを取り除かなければなりません。

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